腸内フローラでめざせ! やせ体質 (第2回)

美養フードクリエーター

岩田麻奈未

こんにちは。美養フードクリエイターの岩田麻奈未です。腸内フローラに注目し、食べてキレイになれる食スタイルを提案しています。

前回は、腸内細菌の中でも、身体を太らせてしまう「デブ菌」と代謝を促す「ヤセ菌」についてお話ししました。
今回は、ヤセ菌を増やす食生活についてお話ししたいと思います。

ヤセ菌の大好物「水溶性食物繊維」

食物繊維には、筋っぽい不溶性食物繊維と、サラサラ、ネバネバした水溶性食物繊維があります。この水溶性食物繊維がヤセ菌やビフィズス菌によって発酵分解される際に肥満を予防する働きのある「短鎖脂肪酸」が産生されます。

水様性食物繊維の多い食べもの

  • 海藻
  • もち麦 (大麦)
  • アボカド
  • 柑橘系フルーツ
  • 玉ねぎ
  • 大根
  • バナナ etc...

ヤセ菌を助ける「有用菌」

ヨーグルトに含まれるビフィズス菌や乳酸菌、納豆に含まれる納豆菌など、食べものから摂った有用菌は腸内に住み着くことはできません。腸は外界と接している臓器です。ウイルスや細菌から身体を守るために免疫システムが発達しています。そのため、例え私たちの身体に有益な活動をする有用菌であっても、腸内に住み着くことはできないのです。

ですが、腸内に留まっている間は、すでに腸内に住み着いている善玉菌を助けて共に働きます。また、生きて腸までたどり着くことができなかった有用菌は、ヤセ菌や善玉菌のエサとなります。

有用菌の多い食べもの

  • ヨーグルト
  • 納豆
  • 糠漬け、キムチ、すぐき漬けなどの漬物
  • 味噌・テンペなどの発酵食品一般

ヤセ菌のために減らしたい食べもの

  • 肉の脂

    肉などの動物性脂肪を分解するのは悪玉菌の役目です。そのため、脂身の多いお肉ばかり食べていると、悪玉菌にばかりエサを与えることになり、腸内フローラが悪化します。そうなれば、デブ菌が活動しやすい腸内環境になり、ヤセ菌の勢力が弱まってしまいます。

    お肉を食べるときは、できるだけ脂身の少ない赤身肉や鶏胸肉を選び、一緒に野菜をたっぷり食べる、毎日お肉ばかり続けず、魚や卵からタンパク質を摂る習慣をつけることを心がけましょう。

  • 白い砂糖は悪玉菌の大好物です。甘いものだけでなく、コーヒーや紅茶に入れる砂糖、市販の清涼飲料水などをよく飲まれる方も糖の摂り過ぎにつながりますから注意しましょう。

    また、白い砂糖は「二糖類」といって果糖とブドウ糖がふたつ連なった糖です。そのため、分解されやすく、すぐに身体に吸収され血液に届けられます。血液中に届けられた糖は、身体のエネルギー源となりますが、使い切れなかった糖は脂肪として蓄積されます。腸内フローラのためにも、脂肪の蓄積を防ぐためにも白い砂糖は控えたいですね。

ヤセ菌を増やす生活習慣

  • メリハリのある食生活

    腸は、「空腹」と「食事」を合図にリズムを刻んでいます。お腹が空くとお腹がグーとなるのは、胃腸が収縮し、胃腸のお掃除をするホルモンが分泌されています。ですから、どんなに身体に良いと言われるものであっても、だらだらと食べ続けていては胃腸は消化し続けなければならず、胃腸が疲れてしまいます。食事やおやつタイムにはメリハリをつけ、ダラダラと食べる習慣をなくしましょう。

  • ストレスを溜めこみ過ぎない

    腸の動きは、リラックスした状態のときに働く副交感神経が司っています。ですから、いつもストレスをためて忙しくし過ぎてしまうと、常に交感神経が働きてしまい腸の動きが鈍くなります。腸によい影響を与える食べものを食べたとしても、腸が動かなくては意味がありません。また、腸内では毎日毒素や老廃物が生まれています。これらをスムーズに排出することも、腸内フローラをよい状態に保ち、ヤセ菌の活動しやすい腸内環境を保つことにつながりますから、夜はリラックスして過ごす習慣をつけたいですね。

腸内フローラは、食べものだけで改善するものではなく、食べもの + 生活習慣を見直すことで改善されます。

余分なものを溜め込まない代謝のよい身体作りのために、腸内フローラに注目して、食生活・生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

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