夏にはじめる! 本気のエイジングケア

美肌研究家

白河三來

ごきげんよう! 美肌研究家の白河三來です。これからエイジング対策にもなるスキンケアの方法についてご紹介していきたいと思います。3回目の今回は、夏からはじめるエイジングケアについてお届けしたいと思います。

1. 紫外線対策のせいで老化する?

第1回のコラムでは紫外線についてお伝えしましたが、この紫外線対策には意外な盲点があることをご存じでしたか? 実は、あまりにも紫外線を防御し過ぎて、ビタミンD不足から骨の老化である骨粗しょう症になる日本人が多いのです。

ビタミンDはカルシウムの骨への吸収に必要なもので、食物、日光、サプリメントから補給できますが、一日15分日光に当たるだけでも必要なビタミンDを体内で作ることができます。実は、ビタミンDが乳がんの予防に役立ち、乳がん患者の死亡率を下げることにも役立っていることが最近の研究で明らかになりました。日本ではまだビタミンDに対する認知度が低いため、ほとんどの女性がビタミンD不足の可能性があると言われています。適度な日光浴で、骨粗鬆症や乳がんを予防しましょう。

2. 夏こそ忘れがちな保湿ケアを

夏は汗で皮膚表面が湿っているため肌が潤っていると勘違いして、角質層が乾燥していることに気がつかないインナードライの方が増えています。また、ポリマーなどの配合された強力な日焼け止めや汗で崩れないファンデーションを使うと、これを落とすためにこれまた強力な界面活性剤を使うため、皮脂膜がすっかり洗い流され、NMFや細胞間脂質などの潤い成分が流れ出て乾燥してしまう方も。また、日焼けによってダメージを受けた肌も、角質層が乱れているため潤いが失われやすくなります。

こうしたインナードライ対策には、保水力のある成分を補うことが大切です。代表的な細胞間脂質であるセラミドや水を抱え込む性質のあるコラーゲンやヒアルロン酸などを配合した美容液タイプの化粧水でお肌の水分不足を補いましょう。

3. 夏にはじめる冷え対策

女性の体には冷えは大敵ですが、夏はどこでも冷房が効き過ぎているため、体内の循環が滞りがちになります。また、トマトやナスなどの夏野菜ももともとは熱帯地方の国が原産で体を冷やす成分が含まれています。そのうえ、冷たい飲み物をがぶ飲みするとさらに冷えが進み、さまざまな不調や不妊の原因になります。オフィスでの冷え対策としては、マイポットに白湯を入れて持ち歩く、ひざ掛けやカーディガンを活用する、外食時の飲み物は常温のものを心がける、寝る前に足湯をする、などが挙げられます。

めぐりのよい温かい体こそが、健康と美肌の基本です。インナービューティーをめざしましょう。

4. アイスクリームと清涼飲料水で肌老化が進む

つい手を出してしまいがちなアイスクリームや清涼飲料水ですが、相当の量の砂糖が含まれており、糖分の過剰摂取を招きます。糖分が過剰摂取されると体内が酸性に傾くため、バランスを取ろうとして骨の中のカルシウムが使われ、骨粗鬆症の原因になります。また、体内のタンパク質が糖と結びつくと「糖化」が起こり、最終糖化物質 (AGEs) が作られ、シミ・しわ・たるみの原因になります。原始時代は甘みと言えば果物でした。そのころの名残で、甘さを求めるのはビタミンC不足のときとも言われます。アイスクリームより果物を摂りましょう。

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